日本に住んでいる外国人を雇用する際には、必ず在留カードを確認しましょう。
在留カードを確認することで、応募してきた外国人に「就労が認められているかどうか」をひと目で判断することができます。
就労を認められていない外国人に就労をさせてしまった場合、雇用した企業・事業主には不法就労助長罪が成立し、厳しい罰則が科せられる可能性があります。
思わぬトラブルに巻き込まれないためにも、在留カードの見方と確認する際の注意点を見ていきましょう。
このページを読む前に
不法就労について詳しく知りたいという方は、「「知らなかった」場合も処罰される!不法就労助長罪とは?不法就労になってしまうケースと対応策を解説」をご覧ください。
在留カードとは
在留カードとは、3か月を超えて滞在することを許可された外国人に交付される、免許証サイズのカードのことです。
在留カードには、外国人の氏名、生年月日、性別、国籍、日本国内での住居地、在留資格、在留期間、就労制限の有無など、外国人に関するさまざまな事項が記載されています。
在留カードを確認することで、就労が認められているのかどうかを、ひと目で判断することができます。
在留カードを確認するための5ステップ
在留カードにはさまざまな情報が記載されていますが、外国人を雇用する場合には以下の5箇所を確認しましょう。
在留カードを確認するための5ステップ
- スマートフォンで偽変造の有無を確認
- 在留カードの有効期限の確認
- 就労制限の有無を確認
- 在留資格を確認
- 資格外活動許可の有無を確認
ステップ❶ スマートフォンで偽変造の有無を確認
出入国在留管理庁の提供するスマートフォン向けアプリを使えば、在留カードに埋め込まれているICチップを読み取ることができます。
使い方は、在留カード番号を入力し、手元にある在留カードの原本をiPhoneやスマートフォンにかざすだけです。
ICチップの読み取りが終わると画面に在留カードが表示されます。
表示されたカードと手元にあるカードを比較し、同じものであることを確認しましょう。
ICチップを読み取れない場合やスマートフォンに表示された在留カードが別のものだった場合には、在留カードが偽変造されている可能性が高いです。
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ステップ❷ 在留カードの有効期限を確認する
スマートフォンを使って偽変造が無いことが確認できたら、在留カードの有効期限を確認します。
カードの有効期限が切れている場合、不法に滞在している可能性があります。
カードの有効期限が切れている外国人を雇用することは避けましょう。
ステップ❸ 就労制限の有無を確認
在留カードの有効期限が期限内であることを確認したら、就労制限の有無を確認します。
就労制限の有無の欄には以下のいずれかが記載がされています。
記載例に応じて、次のステップを確認しましょう。
就労制限の有無の欄の記載例
- 「就労不可」➔ステップ❺資格外活動許可の確認へ
原則として就労することはできません。(ただし、資格外活動許可を得ている場合は、裏面の「資格外活動許可欄」に記載されている条件の下で雇用することが可能です。) - 「在留資格に基づく就労活動のみ可」➔ステップ❹在留資格の確認へ
在留資格の種類によって、外国人に認められている業務範囲が決まります。外国人に従事させる業務が、認められている業務範囲内にある場合は雇用することができます。 - 「指定書により指定された就労活動のみ可」➔指定書の内容を確認
在留資格が「特定活動」の場合に、このような記載がされます。どのような業務が行えるかは、法務大臣が指定した活動等が記載されている、指定書を確認してください。 - 「就労制限なし」➔雇用することができます
適法な業務内容であれば、一切の制限がありません。どのような業務であっても雇用することができます。
ステップ❹ 在留資格の確認
就労制限の有無の欄に「在留資格に基づく就労活動のみ可」と記載されていた場合、在留資格の種類を確認をしましょう。
外国人は、在留資格の種類によって認められている業務範囲が異なります。
外国人が従事する業務が、認められている業務範囲内にある場合は、雇用することができます。
認めれている業務範囲内にない場合には、在留資格変更許可申請を行えば雇用できる可能性があります。
記載されている在留資格によって認められる業務範囲
記載されている在留資格で認められている業務範囲を知りたい方は、「必要な就労ビザがわかる!種類一覧と取得手続 外国人雇用にいちばん大切な在留資格とは?」を御覧ください。
ステップ❺ 資格外活動許可の有無を確認
就労制限の有無の欄に「就労不可」と記載されていた場合、在留カード裏面に記載されている資格外活動許可欄を確認しましょう。
資格外活動許可欄に「許可:原則28時間以内・風俗営業等の従事を除く」等と記載してある場合は、その条件の範囲内で外国人を就労させる事ができます。
条件の内容は外国人によって異なりますので、記載内容をしっかりと確認しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
在留カードの確認は、慣れないうちは少し面倒に感じるかもしれませんが、確認を怠った場合に被る影響は計り知れません。
もっとも、慣れてしまえば、一目で判断することができるようになります。外国人雇用が初めてという方は、このページを参考にしながら確認してみましょう。
また、現時点では雇用することができない外国人であっても、「在留資格変更許可申請」や「資格外活動許可申請」を行うことによって、適法に雇用することができます。
もし、「就労の可否の判断が難しい」「適法に就労できるよう手続きをしたい」とお考えでしたら、ぜひ、ビザ申請・国際業務専門のアマート行政書士事務所にご相談ください。
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